2011年5月21日土曜日

鵜の目?鷹の目:「寿命寺」の鐘無?em>売却起訴 住職不信、募る一方 /茨?

 <うのめ?たかのめ>
 ◇再建も頓挫、檀家苦悩
 常陸大宮市野口の宗教法人「寿命寺」の釣り鐘が檀家(だんか)に無断で売却された事件で、水戸地検は25日、宗教法人の代表役員で住職、佐竹信城容疑者(60)と妻隆子容疑者(57)を業務上横領罪で水戸地裁に起訴した。夫妻を告発したのは、建立800年の歴史を支えた檀家たちだ。昨年11月に全焼した本堂の再建を話し合う過程で鐘売却が発覚。騒動で再建計画は頓挫しており、檀家の住職に対する不信は強まっている。【佐久間一輝、杣谷健太、原田啓之】
 浄土真宗本願寺派に属する寿命寺は、1222年に親鸞(しんらん)の弟子が開山。親鸞が作ったとされる「聖徳太子立像」(市指定文化財)が安置される。檀家の世話役を務める総代によると、檀家は寺の周辺に少なくとも300人以上いるという。売却された鐘は戦後、檀家が寄進した金で京都で鋳造したもので、正午や夕方には「ゴーン」と鳴り響いていた。
 ■盗難と偽り被害届
 寺の鐘がなくなったことに檀家が最初に気付いたのは3年前。しかしこの時、佐竹被告は「修理に出した」と説明していたという。
 昨年11月に本堂と住宅部分計約415平方メートルが全焼する火事を受け、3日後に檀家や区長ら17人が再建協議会を公民館で開催。関係者によると、途中、参加者の一人が「修理に出した梵鐘(ぼんしょう)はいつ返ってくるのか」と尋ねると、佐竹被告はうつむいて「売ってしまった」と初めて打ち明けた。しかし、売却先や値段は一切明らかにしなかった。
 檀家の反発が強まると、数日後には一転して「実は盗まれた」と説明を変更。佐竹被告が今年1月、自ら盗難届を出したという。
 ■売却の謝罪ないまま
 だが、檀家の一人が1月下旬、偶然に鹿嶋市の寺で、「寿命寺」と刻まれた鐘を発見。大宮署の捜査で、この寺の住職が両被告から約130万円で買ったと判明した。
 4月になって両被告は、檀家に「迷惑をかけた」と頭を下げたが、売却への謝罪はなかったため、総代は満場一致で告発を決めた。
 佐竹被告は先代住職の長男で、家業を継いだ。約15年前に隆子被告と結婚。複数の総代によると、夫妻の生活は派手で、隆子被告は「左ハンドルじゃないと運転できない」と高級外国車を何台も乗り換えた。他の寺に借金をしていたという。
 寺の焼け跡は現在、雑草が伸び、再建の兆しは見えない。先祖代々の墓を守る菩提(ぼだい)寺として寺存続を希望する人が多いが、嫌気がさして檀家を抜ける人も出ているという。
 総代の60代男性は「住職を辞めてもらおうという意見もあるが、法人の代表が住職だから辞めさせる方法がない」とうなだれ、「寺の将来は分からないが、まずは住職にきちんと謝ってもらいたい」と話した。
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 ◇起訴状の概要
 佐竹被告と隆子被告は共謀し、07年9月11日ごろ、宗教法人寿命寺が所有する鐘を鹿嶋市の寺に130万円で売却し、代金を横領したとされる。2人は宗教法人寿命寺の役員だった。

10月26日朝刊

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引用元:信長 rmt

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